8月9日、くまもと県民交流館パレアにおいて「米軍資料から熊本空襲を考える!」と題した記念講演会を開催しました(主催:戦争遺産フォーラムくまもと・生活協同組合くまもと)。猛暑の中来場された約200名の参加者が、講師の工藤洋三さん(空襲・戦災を記録する会全国連絡会議 事務局長)の話に耳を傾けました。
工藤さんは、米軍の情報公開制度などを活用して得た貴重な資料を元に、第二次世界大戦末期に行われた熊本空襲の全容を解説されました。熊本は1945年7月1日と終戦直前の8月10日に大規模な空襲を受けています。米軍は一般市民の消火活動では対応しきれないほどの大規模な火災を発生させるため焼夷弾を開発し、実験を重ねた上で攻撃してきた、と説明されました。
参加者からは「日本の防御体制はどうなっていたのか」との質問や「熊本が2回も空襲を受けていたことに驚いた」、「自分は日本空軍のパイロットをしていたが、米軍が焼夷弾の実験をしていたとは全く知らなかった」等、多くの声が聞かれました。また、赤ちゃんを抱いた若いお母さんや、家族連れの来場者など幅広い年齢層が参加され、平和への想いを新たにする良い機会となりました。